シスタチオニンγ-シンターゼ遺伝子の新生ポリペプチドによる翻訳伸長停止機構の研究
Project/Area Number |
08J03032
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
植物生理・分子
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
尾上 典之 北海道大学, 大学院・生命科学院, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2008 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2010: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | シロイヌナズナ / 翻訳制御 / リボソームタンパク質L4(RPL4) / リボソーム出口トンネル / 翻訳アレスト / リボソームタンパク質L4 / S-アデノシルメチオニン |
Research Abstract |
シロイヌナズナ・シスタチオニンγ-シンターゼ(CGS1)mRNAを翻訳中のリボソームが,S-アデノシルメチオニン(SAM)に応答して一時停止(翻訳アレスト)する機構の解析をおこなった.H21年度の研究で,SAMに応答して,リボソーム出口トンネル内でCGS1新生ペプチドが収縮構造をとることが翻訳アレストに重要であることを示した.出口トンネルはリボソーム大サブユニットを貫通する構造であり,翻訳伸長中である新生ペプチドの通り道である.出口トンネル内には狭窄部位が存在し,リボソームタンパク質L4とL17がこれを構成している.L4やL17は原核生物において,新生ペプチドによる翻訳制御に関与することが報告されており,収縮したCGS1新生ペプチドがL4やL17と相互作用して翻訳アレストに関与する可能性が考えられた.そこで,これらのうちL4に変異を導入することで上記の可能性を調べた.変異は,狭窄部位を構成するループ構造の頂点であるArg-77をAla置換したもの((1)),ループ構造を小さく削ったもの((2)),および大きく削ったもの((3)),の3種類を導入した.これの変異を導入した形質転換シロイヌナズナのうち,(2)の変異を持つ系統において,SAMに応答したCGS1の制御が弱まることが分かった.共同研究者による解析から,L4と共に狭窄部位を構成するL17もCGS1制御へ関与することが示唆されており,本研究によって,真核生物においても狭窄部位が翻訳アレストに重要な役割を果たしていることが考えられた.
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Report
(3 results)
Research Products
(8 results)