酵素機能電極への利用に適したフラビン酵素の特性評価及び新規有用酵素の探索
Project/Area Number |
08J03618
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Bioproduction chemistry/Bioorganic chemistry
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
堤 真衣子 Kyoto University, 農学研究院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | フルクトース脱水素酵素 / 酵素機能電極 / 酸化還元酵素 / 酵素電極触媒反応 / 遺伝子クローニング |
Research Abstract |
現在までに我々は電気化学バイオセンサ及びバイオ電池に利用される酵素機能電極に有用な酵素の基礎研究を行ってきた。多種多様な酸化還元酵素の中から各ニーズに適したものを見出すためには、既知有用酵素の特性を多角的に評価し、詳細な議論をすることが欠かせない。本研究では、電極との反応性の高さから様々なバイオデバイスへの応用が期待される酢酸菌由来のフルクトース脱水素酵素(FDH)を研究対象とし、遺伝子工学的・電気化学出的・分光学的手法を組み合わせた特性評価を行ってきた。さらに、それを通じて見出された重要な特性をもとに、新規有用酵素のスクリーニング・特性評価することも目指してきた。 昨年度に引き続き、FDHの各サブユニットの役割を明らかにするためにサブユニットI及びIIのみの発現を大腸菌で試みた。前者については培養条件、発現条件の検討によって活性向上を目指したが、より高めることはできなかった。また、後者についても安定した大腸菌での発現を実現することはできなかった。しかしながら、カラムクロマトグラフィー及び各種電気泳動の結果から、サブユニットIIの疎水性がFDHの電極活性の高さに大きく関わることが示唆された。さらに、新規有用酵素の候補としてソルビトール脱水素酵素、アルコール脱水素酵素及びギ酸脱水素酵素の電極反応特性評価を行った。FDHほど高い反応性は持っていなかったが、これらが電極との直接電子の授受を行うことを明らかにし、ヘム鉄(あるいは鉄硫黄クラスター)をもつフラビン酵素であることはバイオデバイスのニーズに適した酵素を探索する上で非常に有効な性質であることを確認できた。 本研究により、FDHの性質を凌ぐほど有用な酵素の発見にはいたらかなったが、FDHの性質について多角的に検討したこれらの結果は今後、本研究分野の発展に大きく寄与できると考えている。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)