水素を含むナノカーボンの生成崩壊過程の分子動力学研究
Project/Area Number |
08J03829
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Nanostructural science
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Research Institution | National Institute for Fusion Science (2009) Aichi University of Education (2008) |
Principal Investigator |
伊藤 篤史 National Institute for Fusion Science, シミュレーション科学研究部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 分子動力学 / 炭素 / グラファイト / プラズマ-壁相互作用 / ダイヤモンド / 化学スパッタリング / 堆積 / CVD / プラズマー壁相互作用 / 炭素ダスト / 星間分子 / 層間相互作用 |
Research Abstract |
本研究の目的は,ナノスケールの炭素材料が水素原子を伴うことで引き起こす現象を理解することである.そのために炭素材料の破壊と形成の両方の観点から研究することで,炭素特有の動的過程を理解しようと試みた.この目的の為に,分子動力学法を用いたシミュレーションを用いて研究を遂行した. 破壊過程の研究対象として、水素プラズマと炭素材料の「プラズマ-壁相互作用」を取り上げ、グラファイト(0001)面でのCH4の発生過程を解明した.これまではCH3残基が入射水素原子と反応してCH4として脱離すると考えられてきたが,今回のシミュレーションでは殆どのケースでCHとして脱離した分子が入射水素原子もしくは水素残基を吸収しながらCH2,CH3を経て最終的なCH4になることがわかった.また、CH4の生成率が表面温度600Kでピークを持つという表面温度依存性まで実験値を再現することができた.また,プラズマ壁相互作用の主な応用先である核融合炉材料を考え,本年度はダイヤモンドの表面損耗を取り扱い,これまでのグラファイトとの比較を行った.これによればダイヤモンドはグラフライトよりも非常に高い水素プラズマ耐久性を持つことがわかった. 生成過程の研究対象として,グラファイトとダイヤモンド表面での炭素堆積における構造形成を扱った.グラフアイト表面への炭化水素堆積では,表面への炭素の堆積率(堆積速度)がソースである炭化水素分子の水素原子/炭素原子比(H/C)に対して指数関数的に減少することを発見した.また,ダイヤモンド表面での堆積では表面の水素被覆率と結晶方向の違いによって形成されるアモルファス炭素材の構造の違いを示した.
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Report
(2 results)
Research Products
(34 results)