Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2010: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2009: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2008: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Research Abstract |
本研究では,マルチキャリア(MC)変調方式や複数の無線中継局(リレー)の採用を前提としたマルチユーザ環境の無線通信システムにおいて,無線通信路のブロードキャスト性を積極的に利用した協調通信による特性改善効果を最大限に得るための要素技術を確立し,具体的,かつ現実的な協調リレープロトコルとリソース割り当て・スケジューリングアルゴリズムを設計した.特に,下り回線でのマルチユーザ環境における重畳符号化(SC)法について検討を行った.マルチユーザ環境ではユーザ間の公平性が重要な問題となるため,各ユーザのレートが等しくなるような条件を導入し,そのうえでサムレートを最大にする送信電力比を求めた.また,ユーザがK人の一般のマルチユーザ環境のリレーシステムのSC法についても検討した.ここでは,システム全体の公平性を保ちつつ,最適なユーザ選択やSC法の電力配分を求める方法について研究を行った. さらに,下り回線でのマルチユーザ環境におけるサムレートを最大にするSC法について研究した.このような環境でのリレープロードキャスト通信路の容量は知られておらず,またこれに関する議論も十分にはなされていない.本研究では,現実的なシステムで容易に実現できる伝送方式を想定し,その制約の中でサムレートを最大にする手法について検討した.提案方式では,SC法で割当てられるユーザを各ユーザの通信路状態のみで選択する準最適な手法を導入することで,割り当てアルゴリズムの複雑さの大幅な削減を実現している.計算機シミュレーションを行った結果,提案方式は最適手法と比べて複雑さを大幅に削減しつつ,ほぼ同等なサムレートが達成でき,また,従来の割当て法と比べてもサムレートの特性を向上できることが分かった.
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