フォールディング履歴から辿る(たどる)タンパク質構造形成の分子機構
Project/Area Number |
08J04411
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Applied biochemistry
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
永山 充 Kyoto University, 農学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2008 – 2009
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
|
Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
|
Keywords | フォールディング / 分子内シャペロン / CPY / 分子ディスプレイ法 / プロペプチド / インヒビター / タンパク質立体構造 / CPY-I^C複合体結晶構造 |
Research Abstract |
分子内シャペロンとして働くプロペプチドの機能解析やフォールディング過程の中間体の解明を通して分子内シャペロンが介助するフォールディング履歴を解明し、未だ未解明である一般的なタンパク質のフォールディングの原理解明につなげることを目的とする。そのために4段階のプロペプチドの切断に伴い構造が変化していくと考えられているモデルタンパク質CPYを解析し、その段階的なフォールディングの変遷を解明することを目指している。 CPYとその阻害剤であるI^Cの複合体結晶構造情報とプロペプチドとI^Cの相同性から、プロペプチドの一部が成熟領域内部に入り込んで基質認識部位を形成し、フォールディングに関与している可能性を予測した。そして、そのプロペプチド上の基質認識部位形成領域をI^Cの配列に置換した変異体は、触媒効率が上昇した。更に、触媒効率が上昇した変異体と野生型と活性化エネルギーの変化をアレニウスプロットを用いて測定した。その結果、変異体の方が野生型よりも活性が強いことを示唆しており、上記の変異体の方が触媒効率が上昇したという結果と一致する。以上のことより、プロペプチド内に存在する成熟領域の基質認識部位を形成する配列に変異を導入することで、成熟体に変異を加えることなく構造変化を起こさせ、その活性を変化させる可能性が証明された。 また、プロペプチド切断前(前駆体)と切断後(成熟体)に関しての構造変化を、チオール結合基質を用いて調べた。すると、成熟体はチオール基が内部の基質認識部位近傍に存在するのに対し、前駆体ではチオール基が表層に出ており、まだ基質認識部位が形成されていない可能性が示唆された。更に、当研究室において酵母two-hybrid法と分子ディスプレイ法を用いた活性測定により同定した成熟体とプロベプチドの相互作用情報から、活性化モデルを提唱することができ、プロペプチドが関与するフォールディング機構の一端が示された。
|
Report
(2 results)
Research Products
(5 results)