ルテニウムパイロクロアの金属絶縁体転移機構、理想界面による電極反応機構の解明
Project/Area Number |
08J04684
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Inorganic industrial materials
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
森 大輔 Mie University, 大学院・工学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2008 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2009: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2008: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | パイロクロア / SOFC |
Research Abstract |
金属絶縁体転移およびそれに伴う構造相転移の詳細を検討するために、これまでに育成した酸素欠損のないTl_2Ru_2O_7パイロクロア単結晶を用いてX線回折測定を行った。測定はSPring-8のBL02B1に設置された低温真空カメラを用い、15-290Kの温度範囲で行った。290KでのX線構造解析の結果、立方晶、空間群Fd-3mでa=10.1570(10)Å,Z=8,R_<int>=6.59%,R=2.82%であった。100K以下では200K,290Kでは観測されなかった空間群Fd-3mの禁制反射が観測され、構造相転移の存在が確認された。格子体積は温度が下がるにつれて収縮し、転移に伴い膨張した。しかしながら構造モデルの導出には至っていない。現在、粉末試料による低温電子線回折およびTEM観察を京都大学化学研究所の東正樹准教授、大阪府立大学大学院工学研究科の森茂生教授と共同研究にて行っている。今後、これらの結果を基に金属絶縁体転移に伴う構造相転移の詳細について慎重な検討が必要である。 電気伝導性と良好な酸素イオン導電性を持ち、SOFC電極材料として期待されているPb_2Ru_2O_<6.5>,Bi_2Ru_2O_7パイロクロアを基本とした固溶体の合成を試みた。原料としてBi_2O_3,PbO,RuO_2を用いた。所定の量を秤量、混合し、ペレット整形し、環状炉もしくはマッフル炉で、空気中もしくは酸素気流中、900-1100℃、24-120時間で合成を行った。得られた試料の同定には粉末X線回折測定を用いた。粉末X線回折測定の結果、x=0-2.0の全域でBi_<2-x>Pb_xRu_2O_<7-d>の合成に成功した。ビスマスが多くなるにつれて、合成には高い温度が必要となった。x=0.8-1.2の領域ではBi_<2-x>Pb_xRu_2O_<7-δ>の単相が得られた。
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Report
(1 results)
Research Products
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