細胞内中間代謝物の同位体標識情報に基づく代謝制御機能の解析
Project/Area Number |
08J04722
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biofunction/Bioprocess
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
戸谷 吉博 Keio University, 政策・メディア研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | ^<13>C代謝流束解析 / 回分培養 / キャピラリー電気泳動飛行時間型質量分析 / 中間代謝物質 / 中心炭素代謝経路 / 大腸菌遺伝子欠損株 / 動的シミュレーション / パラメータチューニング / 代謝流束解析 / 同位体標識実験 / 大腸菌 / CE-TOFMS / ピルビン酸キナーゼ欠損株 / グルコース6リン酸イソメラーゼ欠損株 |
Research Abstract |
1,代謝流束の時間変化解析とその応用 有用物質生産を目的とした代謝工学を行なうには,細胞システムの仕組みを理解することが重要である.^<13>C代謝流束解析は細胞内の代謝物質の流れを明らかにし,その調節メカニズムの推察を可能にする手法である.本研究ではキャピラリー電気泳動飛行時間型質量分析計(CE-TOEMS)を利用して細胞内代謝物質の同位体標識情報を測定することで,これまで解析できなかった回分培養における代謝流束の時間変化を解析した.今年度は特に有用物質生産への応用が考えられる遺伝子欠損株に着目し,欠損に伴う代謝物質の濃度レベルの(時間)変化が代謝流束にどう影響したのか詳細に解析した.また^<13>C代謝流束解析で実験的に求めた結果と代謝流束均衡解析で予測した結果を比較することで,細胞代謝の目的戦略が評価できることを示した.これは本来細胞代謝のモニタリングに過ぎなかった^<13>C代謝流束解析の結果に,生物学的な解釈を与えることができた点でとても重要である. 2,同位体標識情報を表現できる動的モデルの開発 動的モデルに用いられるパラメータは代謝物質の濃度時系列データに基づいてチューニングされることが多いが,測定可能な物質が限られているためチューニングが難しいことがある.また,測定した代謝物質濃度の"絶対値"は必ずしも信頼性が高くない.そこで,同位体標識情報という"比率"を利用することで,これらの問題の解決を目指した.今年度は,細胞シミュレーションソフトウェアであるE-Cellシステムを使って代謝物質の同位体標識情報の変遷を計算し,実測データに対してパラメータのチューニングを行なうための環境を構築した.またCE-TOFMSを利用して大腸菌の細胞内代謝物質が同位体標識に置き換わる経過を測定した.今後,測定したデータから細胞内におけるパラメータを推定し,試験管内で測定した値と比較する.
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)