オスマン朝における近代化とその社会経済的変容-ルメリ鉄道を中心に
Project/Area Number |
08J04816
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Asian history
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
齊藤 優子 Rikkyo University, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2008 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,401,704 (Direct Cost: ¥1,401,704)
Fiscal Year 2010: ¥401,704 (Direct Cost: ¥401,704)
Fiscal Year 2009: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2008: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | オスマン帝国 / ルメリ鉄道 / 近代化 |
Research Abstract |
2009年度は以下の通り研究活動を行った。 2009年5月16~17日広島市立大学で開催された日本中東学会第25回年次大会にて「19世紀オスマン帝国における近代化と西欧化-ルメリ鉄道を事例として」のタイトルで研究報告を行った。この報告では、19世紀末にオスマン帝国が外国資本を基にバルカン地域に建設した複合鉄道路線であるルメリ鉄道が、オスマン帝国の政治、経済面での近代化過程における重要な要素であったことをオスマン・トルコ語文書史料の分析によって明らかにした。その資本調達の特徴として、「くじ付き債権」の発行、それに関して鉄道建設請負の仲介者ヒルシュとオスマン政府との確執とその後の裁判の過程についても一次史料に基づいて具体的に示した。また、鉄道建設が非西洋国であったオスマン帝国にとって「近代化」=「西欧化」であったのかについて一考を加え、当該国の「近代化」とはどのようなものであったのかについて論じたことで、従来の近代オスマン史観に新たな視点を提供しえたと考える。 図書「総図解よくわかる世界史」では、オスマン帝国史の部分の執筆を担当した。概論、本文9項目の他、コラム4本からなるオスマン帝国史の一般的なわかりやすい解説を試みると同時に、従来の世界史解説書の類における「オスマン帝国対ヨーロッパ」という単純な二項対立的視点ではなく、一次史料に基づいた新しい研究成果を反映させた。この点は、一般的な世界史解説書の中では新たな試みである。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)
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[Journal Article]2009
Author(s)
『歴史読本編集部』/編
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Journal Title
総図解よくわかる世界史(新人物往来社)
Pages: 223-248
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