Project/Area Number |
08J04975
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Organic chemistry
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
大橋 万紀 Osaka Prefecture University, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 活性メチレン化合物 / 光極性付加反応 / photo-NOCAS反応 / 炭素-炭素結合形成反応 / 光誘起電子移動反応 / 炭酸塩 / グリーンケミストリー / マグネシウム塩 |
Research Abstract |
前年度には、光反応を用いることで温和な条件下で炭素-炭素結合を形成できる、実用的な新しい炭素官能基導入法を開発した。本年度は、この反応の一般性についての指針を得ることを目的として、活性メチレン化合物、および電子受容性芳香族化合物の存在下における電子供与性不飽和化合物の光極性付加反応、およびphoto-NOCAS型三成分カップリング反応について検討し、以下の知見を得た。 (1)光極性付加反応を用いることにより、種々の活性メチレン化合物を、電子豊富アルケンを用いて選択的にモノアルキル化することができる。 (2)上記(1)で述べた反応を分子内で行うことにより、シクロアルカン誘導体が合成できる。 (3)Photo-NOCAS型三成分カップリング反応を用いることにより、種々の活性メチレン化合物に対し、さらに複雑な置換基を一段階で導入できる。この反応では、高価な有機金属触媒や極低温、禁水、脱酸素などの反応条件を用いずに芳香族ニトリルのアリールーシアノ間の結合を活性化し、カップリング反応を進行させることができるため、合成化学的な応用が期待される。 (4)上記(3)で述べた反応では、脱離したシアン化物イオンが連鎖的に作用しうる。このため、触媒量のシアン化物イオンを用いると、アリールーシアノ間の結合への共役ジエンの形式的挿入反応が進行する。 この他、光誘起電子移動反応におけるマグネシウム塩の添加効果について総合的な検討を行い、同塩は一電子移動、およびそれによって生じたラジカルイオン対の解離を促進しているものと推定した。この成果は、高効率で実用的な光反応の開発へ向け、指針を与えるものと期待される。
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