低エネルギー電子衝突による変角振動制御された分子の共鳴生成機構の精密測定
Project/Area Number |
08J05032
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
加藤 英俊 Sophia University, 理工学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 電子衝突実験 / 励起分子 / 形状共鳴 / 振動励起 / 断面積 |
Research Abstract |
熱的に振動励起された分子を標的とし、低エネルギー電子衝突による分子振動と形状共鳴の生成崩壊ダイナミクスへの温度依存性の解明が本研究の目的である。本研究課題では、抵抗加熱法を用いた分子の加熱用ガスノズルを製作し、室温300Kから750Kの加熱温度領域で直線3原子分子であるCO_2分子及びN_2O分子を加熱した。CO_2分子及びN_2O分子の基準振動は3つあり、その中でも変角振動はそれぞれ83meV及び73meVと最も低い振動エネルギーであり、加熱することにより支配的に変角振動励起される。これら振動励起させたCO_2分子及びN_2O分子を標的として、電子分光装置により電子エネルギー損失スペクトル及び励起関数の測定を行った。その結果、電子衝突による分子振動に発現する形状共鳴のエネルギー(CO_2分子は3.8eV、N_2O分子は2.3eV)が始状態を変角振動させることにより低エネルギー側にシフトすることを微分断面積の実験において初めて観測することに成功した。この共鳴エネルギーのシフトはRenner-Teller効果により説明が出来る。また、脱励起の共鳴エネルギーについても観測することにも成功している。これら振動励起分子種の共鳴生成機構の知見は基礎研究への今後の展開のみならず、本研究では各励起断面積の絶対値を得ているため、励起分子のベンチマークとしての意義は極めて高い。さらに振動励起分子からの断面積結果を用いた上層大気シミュレーションを本研究課題の追計画として行った。完遂には至っていないが、今後この結果により惑星大気科学、またプラズマ科学等の応用分野への新たな知見が得られることを期待する。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)