侵入思考への認知的対処プロセスが強迫観念に及ぼす影響
Project/Area Number |
08J05193
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Clinical psychology
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
今井 正司 Waseda University, 人間科学学術院, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2009: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2008: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | 注意制御機能 / 応用神経行動学 / 神経教育学 / 特別支援教育 / 発達障害 / attention training / obsession / cognitive strategy / neuro-behavior therapy / システム機能分析 / 認知情報処理 / メタ認知 |
Research Abstract |
本年度における研究テーマは、発達障害児における注意制御機能の促進が学習課題遂行に関する認知と感情に及ぼす影響について検討することであった。具体的には、認知神経課題を用いて注意制御機能を促進することで、学習への取組みに必要な「集中力」「達成動機」という認知的側面を向上させ、「イライラ感(怒り)」「無力感」などの感情的側面を自己制御できるようにすることであった。成人を対象にして行われた注意制御機能の促進に関する研究においては、「注意制御機能の促進は、メタ認知的な対処方略を活性化させ、感情制御能力を高める」という知見が得られている。本研究は、これらの研究知見を学習に対する困難さを抱えている児童に適用した神経教育学的アプローチという新たな視点に基づく試みであった。 研究の結果、注意制御機能の促進は、集中力や達成動機に関する能力を向上させ、課題遂行に伴うネガティブな感情を制御する効果が示された。特に、課題遂行に伴う「イライラ感」や「衝動性」の制御において効果がみられ、学校生活場面においては、攻撃行動の低減(自己抑制)が顕著に示された。しかしながら、「全問正解しなければ意味がない」などの「過度な完全主義的認知」を有している児童の場合には、注意制御機能とは別の認知機能にも焦点を当てる必要性が課題として示された。 神経教育学的アプローチに基づく本研究においては、学校適応の基盤となる認知・感情・行動に関する制御機能の獲得促進に関する具体案と根拠が示されたといえる。今後は、本研究で得られた知見を、特別支援教育において有益な実証的知見を蓄積している応用行動分析的アプローチに組み込むことで、さらなる効果を期待できることから、教育臨床的に意義が高い研究であると言える。
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Report
(2 results)
Research Products
(37 results)
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[Journal Article]2009
Author(s)
今井正司
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Journal Title
クラスで気になる子の支援・ズバッと解決ファイル:達人と学ぶ・子どもたちが育つヒントとアプローチ(2章分を分担執筆)(金子書房)
Pages: 62-75
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