流動試験装置を用いた高温液体金属中の物質の拡散と輸送の研究
Project/Area Number |
08J05929
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Nuclear fusion studies
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
名倉 勝 東京大学, 大学院・工学系系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2008 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2010: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 核融合工学 / ブランケット / セラミックス / 腐食 / 流動装置 / 核融合 / 液体金属 / 流動試験 / リチウム / MHDコーティング |
Research Abstract |
(1)液体リチウムブランケット用セラミックス材料の腐食研究 核融合炉リチウムブランケットの開発において、MHD圧力損失を軽減するための絶縁コーティング開発が重要な課題と考えられており、本研究でこれまで流動装置を用いた腐食研究を行ってきた。平成22年はこれまで行ってきた流動試験における酸素の挙動をより深く理解するとともに、新たな成膜方法の初期的検討を行うために金属ErのLi中酸化試験を行った。この試験はErのプレート試料を高温のLiに浸漬し、Li中の酸素濃度や温度、浸漬時間に応じてどのように酸化するのか確かめるものである。浸漬試験後のSEM表面槻察やXRD分析の結果、リチウム中の酸素により表面にEr_2O_3が形成されることが明らかになり、絶縁コーティングを成膜できる可能性が示唆された。そして、酸素のErプレートへの拡散挙動はこれまで流動試験装置を用いて研究してきた溶融リチウム中での酸素とエルビウムの挙動と合致するものであった。 (2)鉛リチウムブランケットの流動環境下におけるトリチウムの生成・透過挙動研究 昨年度まで設計を進めた鉛リチウム流動試験装置の製作を行い、その後炉外での循環試験と、原子炉照射下によるトリチウム生成・透過挙動研究を行った。この研究は鉛リチウムブランケット開発において重要課題とされている、流動環境下におけるトリチウムの生成と金属材料への透過挙動を明らかにするための研究である。これまで、鉛リチウムの中性子照射下におけるトリチウムの生成試験や、鉛リチウムから金属を通した透過挙動研究は行われてきたが、全て等温および静止環境における研究であった。そこで、本研究では、より実機に近い、非等温で流動のある環境におけるトリチウムの生成・透過挙動を解明することを目的として、流動試験装置の設計を行ってきた。本年は流動鉛リチウムに中性子を照射し、連続的なトリチウムの透過測定を行った。これは、これまで必要と言われてきた実証試験の実現に資するものである。
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Report
(3 results)
Research Products
(21 results)