バラ科植物における自家不和合性関連遺伝子の同定と解析
Project/Area Number |
08J06206
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Breeding science
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
角井 宏行 Chiba University, 大学院・園芸学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | リンゴ / 自家不和合性 / S-RNase / F-box遺伝子 / ナシ / 形質転換 / 花粉S遺伝子 |
Research Abstract |
<BACクローンを用いたSFBBの単離> 以前の報告では花粉S遺伝子の候補は1ハプロタイプあたりリンゴで2クローン、ナシからは3クローン得られているが、実際には更に多数のSFBB様配列があることがわかってきた。そこでリンゴ'Florina'のBACライブラリーよりSFBB遺伝子をプローブに用いスクリーニングを行い、SFBBを単離したところ、20のSFBBが単離された。Sハプロタイプの帰属を検定したところS3ハプロタイプに帰属するものが10クローン、S9ハプロタイプに帰属するものが9クローン、Sハプロタイプ特異性がないものが1クローンであった。これらのSFBBがS遺伝子座と連鎖しているかどうかをS3-RNaseおよびS9-RNaseを用いて後代検定したところ、239系統の後代で全てのSFBBが完全に連鎖していることが明らかになった。さらにこれらの遺伝子の発現を解析したところ、すべてのSFBBが花粉で特異的に発現していることが明らかになった。これらの配列を基に系統樹を作製したところ、これらの配列はハプロタイプごとにクラスターを形成するのではなく、ある配列には異なるハプロタイプの配列が近くに位置するという傾向が明らかになった。もし、SFBBが認識には関係しないのであれば配列はランダムに変異すると考えられるため、このような系統関係は見られないと考えられた。S-RNaseタイプの自家不和合性では通常1ハプロタイプあたりS-RNase遺伝子と花粉S遺伝子が1クローンずつ存在すると考えられており、今回のように多数のSFBB様遺伝子がS遺伝子座に連鎖し、かつ花粉特異的に発現している例は初めてである。今後はこれらのSFBBが実際に自家不和合性に関わっているのかどうかを明らかにする予定である。これらの内容を投稿し、現在審査中である。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)