食行動の数量モデルとその応用可能性についての実験的検討
Project/Area Number |
08J06243
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Experimental psychology
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
高木 悠哉 Doshisha University, 心理学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2009: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2008: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | 食行動 / 摂食ペース / 飽和 / 馴化 / 動機づけ |
Research Abstract |
実験室で、人間に単一の食物を摂食させるとき、その摂食ペース(単位時間当たりの摂食量)は徐々に減少していく。特別研究員は、この法則性を食事セッション内減少と定義付け(高木・青山,2006),その法則性を記述することを採用期間の目的とした。 第1に、食物を自由に食べさせる自由摂食セッションの前に、栄養価の高い食物を食べさせる(実験前摂食セッション)ことの影響を2回の実験から検討した。結果として、直前の実験前摂食が後の自由摂食のセッション内減少に影響を及ぼすかどうかは、直前に摂食させる食物が自由摂食セッションと同様であるかどうかに依存した。第二に、実験前摂食から自由摂食までに遅延時間を設定すれば、違う食物を実験前摂食させても、後の自由摂食時のセッション内減少に作用した。つまり、遅延無しで(食材が同じである場合に)作用する要因と、遅延がある場合に(食材が異なっていても)作用する要因が別々に存在することが想定された。 第2に、ゆっくり摂食させることが食事セッション内減少におよぼす影響について検討した。本年度は、ゆっくり摂食させる教示の操作の影響を検討した。実験では、参加者にソーセージ60本を提示した。普通群は、食物を1本ずつ好きなだけ満足するまで摂食するよう教示した。その一方、低ペース群は、教示に、「よく噛んで、よく味わって」という文言を付加した。 結果として、普通群の摂食ペースは食べ始めである食事セッション開始直後では低ペース群よりも相対的に速いが,その低下は普通群よりも急激で,より短い時間で食べやめた。また,低ペース群では,食べ始めの摂食ペースは普通群より遅いが,摂食ペースの低下は非常に緩やかであり,より長い時間摂食していた。この結果は、昨年度の異なるゆっくり摂食させる教示においても示されており、ゆっくり摂食させることが必ずしも摂食量を減少させるわけではないことが示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)