生体膜の形態形成と恒常性の維持に関わる細胞内機構の解明
Project/Area Number |
08J06296
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Applied microbiology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小林 新吾 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2008 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2010: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | Saccharomyces cerevisiae / phosphatidylethanolamine / mitochondria / 酵母 / 脂質 |
Research Abstract |
ホスファチジルエタノールアミン(PE)は真核生物の生体膜主要構成成分である。これまでにPE合成に関わる酵素は同定されているが、輸送機構については知見が乏しい。これは細胞内におけるリン脂質輸送を評価する実験系が構築されていないためである。そこで小胞体からミトコンドリアへのPE輸送について、昨年度までにこれを評価する系として、人工タンパク質mitopmtを利用した実験系を構築した。 そこで本年度はこの実験系を用いて、実際に細胞内PE輸送の観測を試みた。しかしながら、出芽酵母の放射標識エタノールアミン取り込み効率がきわめて悪く、またコリンによってこの取り込みは強く阻害された。そこでin vivoでのPE輸送測定を断念し、精製膜画分やセミインタクト細胞を用いてPE輸送の再構築を試みた。種々の条件検討の結果、精製膜画分やセミインタクト細胞においてPEを標識することに成功した。ところがこれらの条件ではmitopmtの活性が観察されないことが分かった。これはpmtがin vivoにおいては著しく不安定なためと考えている。 また昨年度までに.細胞内PE輸送に関わる因子の取得を目的とし、pdlΔ株の呼吸機能欠損に対するマルチコピーサプレッサーを取得していた。そこでこれら遺伝子産物の細胞内機能について検討するため、高発現による細胞内リン脂質組成への影響を調べた。その結果、これらのうち少なくとも1つのクローンにおいては、高発現によって細胞内PE量が有意に増加していることが確認された。この株においてはミトコンドリアPE量も増加していたことから、ミトコンドリアPE量の回復によって呼吸機能が改善されたものと考えられた。
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Report
(3 results)
Research Products
(2 results)