Project/Area Number |
08J06305
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Basic veterinary science/Basic zootechnical science
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
小林 功 Keio University, 医学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 造血幹細胞 / ゼブラフィッシュ / マイクロアレイ / 腎臓 / SP細胞 |
Research Abstract |
これまでに報告者らは、哺乳類の骨髄と同様に魚類の腎臓においてもHoechst色素の排出能を有するside population (SP)細胞中に造血幹細胞が含まれることを示した。さらに、魚類と哺乳類のSP細胞におけるHoechst色素排出能は同じトランスポーター(ABCG2)に起因することを明らかにしている。造血幹細胞の機能に関わる重要な分子機構も脊椎動物間で保存されている可能性が高く、魚類と哺乳類とで造血幹細胞の遺伝子発現プロファイルを比較解析することによって、造血幹細胞の機能に必須な役割を果たす遺伝子を同定できる可能性がある。そこで、本研究ではゲノム解析が進められているゼブラフィッシュの腎臓SP細胞(zSP)を用いてマイクロアレイ解析を行い、それらのデータをマウスおよびヒト骨髄造血幹細胞のものと比較解析した。zSPにおける高発現遺伝子には細胞接着やシグナル伝達などに関連する遺伝子が多く認められたのに対し、低発現遺伝子にはDNA複製などに関連する遺伝子が多く認められた。zSPの高発現遺伝子をマウスおよびヒト造血幹細胞のものと比較解析したところ、3種で共通して高く発現している遺伝子を40個同定することができた。これらの遺伝子群にはegr1、gata2、id1など造血幹細胞の機能に関わる重要な分子が含まれていた。次に、これらの40個の遺伝子のうち、zSPに特異的に発現する5つの遺伝子(egr1、fllr、gata2、id1、およびkrt18)について腎臓内における発現分布をin situ hybridizationによって調べた。その結果、egr1、fllr、gata2、id1、およびkrt18(+)細胞の多くが腎臓の間質において尿細管の表面に局在しており、我々が以前報告したzSPのマーカー遺伝子abcg2aの発現分布と一致していた。今回同定した40個の遺伝子は造血幹細胞において進化学的に保存された分子であり、造血幹細胞の自己複製能や多分化能に関わる重要な分子が含まれていると考えられた。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)