Project/Area Number |
08J06386
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Applied entomology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
砂村 栄力 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2008 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2010: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 外来種 / 外来アリ / アルゼンチンアリ / スーパーコロニー / 融合コロニー / 防除 / 侵入経路 / 分布 / 社会構造 / 競争 |
Research Abstract |
本研究の目的は、侵略的外来種アルゼンチンアリの分布拡大メカニズム、アルゼンチンアリによる在来アリ駆逐メカニズムの解明である。アルゼンチンアリはスーパーコロニー(広範囲にわたり相互に協力的な無数の巣の集合)とよばれる特殊な社会構造を保有する。スーパーコロニー形成は他種アリに対する競争力を高め侵略性の要因となっている。そこで、スーパーコロニーに注目して研究を進めた。 今年度の主な成果は、スーパーコロニー間の遺伝子流動抑制メカニズムについて昨年度に引き続き解析を行い投稿論文受理までもっていったこと、その他昨年度までに行った実験2件の成果を投稿論文受理までもっていったことである。前者の成果は、働きアリが自巣の女王の結婚相手を選別するという、社会性昆虫で長年実証されてこなかった繁殖システムの発見であり、スーパーコロニーのアイデンティティーの維持を理解するうえでも重要である。また、昨年度末に行った南米での生態調査の結果と比較するために日本でも同様の調査を行った。その結果、原産地では1つ1つのスーパーコロニー規模が侵入地である日本に比べてはるかに小さく、アルゼンチンアリの密度も低いことがわかった。原産地の方が密度が低いことを示したのは本研究が初めてであり、本種の重要な基礎生態に関する知見が得られた。 現在投稿論文の作成中である。さらに、アルゼンチンアリの生態やこれまでの自分の研究について2編の総説を執筆した。これらの総説は海外出版社の書籍に掲載予定である。
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