細胞質内におけるウイルス感染及び核酸認識機構の解明
Project/Area Number |
08J06391
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
General medical chemistry
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
吉田 亮子 九州大学, 医学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2008 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2010: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | ヘルパ-T細胞 / インターフェロン / SOCS / 炎症 / Th17 / 炎症性腸疾患 / STAT / プロスタグランジン / TRAF6 / RNAウイルス / RIG-I / NF-kB / シグナル伝達 / プロモーター / アダプター |
Research Abstract |
Tregなどから産生されるIL-10は自然免疫系の過剰な活性化を抑え、腸炎等を抑制することはよく知られている。我々は獲得免疫系(特にTreg)を欠損するRag欠損マウスでも自然免疫系の過剰応答が起こらないことに着目し、第二の抑制系の存在を想定した。本年度は、腸上皮細胞よりマクロファージなどの自然免疫系の細胞の活性化を抑制する物質が分泌されていると考え、腸上皮細胞培養液や腸抽出液において樹状細胞やマクロファージのTLRリガンドによる活性化を抑制する因子の検索を行った。確かに腸上皮からTLR抑制因子が放出されていることを確認した。部分精製や生化学的性質の解析の結果、この因子はプロスタグランジンE2(PGE2)であることを見いだした。そこでRag欠損マウスにインドメタシンを投与しPGE2の産生を抑制したところ極めて重篤な腸炎を発症した。この腸炎はTregの移入(すなわちIL-10の供給)や腸内細菌の除去(TLRを活性化させない)、あるいはPGE2受容体EP4のアゴニストの投与によって軽快した。よってPGE2-EP4経路は個体においてもIL-10と独立して機能するTLRの抑制系であることが確認された。PGE2は細胞内cAMP濃度を上昇させる生理活性物質は免疫応答を負に制御する。我々はcAMPはTLR4リガンドであるLPS刺激によって誘導されるTNFαやIL-12の発現を抑制し、その抑制効果はLPS+cAMPによって誘導されるc-Fosによって担われていることを、またLPS刺激によって活性化されたIKKβによって、c-Fosがリン酸化され、c-Fosタンパク質が安定化することを明らかにした。より生理的な条件下におけるcAMPによるLPSシグナル抑制機構を明らかにするため、安定化型c-Fosを樹状細胞で発現するトランスジェニックマウスを作製し、解析を行なっている。
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Report
(3 results)
Research Products
(6 results)