超対称大統一理論における自発的なCP対称性の破れとその現象論
Project/Area Number |
08J06620
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Particle/Nuclear/Cosmic ray/Astro physics
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Research Institution | Tohoku University (2009) Nagoya University (2008) |
Principal Investigator |
金 晟基 Tohoku University, 大学院・理学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 超対称性 / 大統一理論 / CP対称性 / ナチュラルネス / CEDM |
Research Abstract |
この間報告者は、スカラートップクォークの質量を電弱スケールに保った場合にも様々な現象論的制限を満たしうる、自発的なcp対称性の破れを伴う大統一模型について研究し、諭文にまとめた。特にこの模型では、ミュー項とb項の位相差の問題が解決され、現実的なアップクォークの質量とカビボ角をオーダー1係数の相殺なしに同時に再現しうることが示された。また、離散的対称性によって許されるパラメーターの数が減るにもかかわらず、クォーク、レプトンの質量と混合角、Jarlskog不変量を再現しうることが示された。またこの模型に特徴的な予言として、小林・益川行列のub成分がカビボ角の4乗のオーダーで与えられること、cb成分がチャームクォークとボトムクォークの質量比で与えられることなども示された。関連する話題として、この様にスカラートップクォークの質量が1、2世代のスフェルミオンよりも十分に軽い場合のLHC実験における特徴的なシグナルについて研究した。そして、この様な場合、まず1、2世代のスフェルミオンの崩壊によって高いp_Tをもつジェットが生成され、また、続くグルイーノの崩壊からはブースとされたトップクォーク、そしてこの様な一連の崩壊から、4ボトムクォークイベントが支配的であることを議論した。そして、この模型と特定のMSSMポイントとを見分ける方法について議論した。最後に、LEP実験において精密測定された電弱観測量のうちいくつかが標準模型の予言から若干ずれていいる状況を、大統一理論に自然に含まれるレプトクォークを導入して説明する可能性について研究を行った。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)