Project/Area Number |
08J06688
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Physical pharmacy
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
河原 一樹 Osaka University, 大学院・薬学研究科, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2008 – 2009
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
|
Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
|
Keywords | コラーゲン / X線結晶構造解析 / ヒドロキシプロリン / フォールディング / 19F-NMR |
Research Abstract |
脊椎動物中に最も多く存在する蛋白質であるコラーゲンは、結合組織の主要成分であり、三重螺旋構造及び繊維構造を形成することで組織維持に必要な強度と弾力性を獲得している。また、細胞外マトリクスとしても働き、接する細胞に対して、増殖、分化などのシグナルを与える役割も担っていることから、再生医学の分野において生体材料としての応用が期待されている。しかしながら、天然コラーゲンの繊維性による取り扱いの難しさから、これまで詳細な物性情報が得られた例は少ない。これらの問題を解決するため、我々は定まった重合度を有するモデルペプチド(Xaa-Yaa-Gly)_nを固相法により合成し、様々な物理化学的および構造生物学的測定を行うことで、従来まで解析困難であったコラーゲンの三重螺旋構造の物性解析を可能にした。本年度は、コラーゲンに特徴的に存在する4(R)-ヒドロキシプロリン(Hyp^R)の役割に着目し、モデルペプチド(Pro-Hyp^R-Gly)_<10>および(Hyp^R-Hyp^R-Gly)_<10>,そして立体化学の異なるHyp^SをX位に導入した(Hyp^S-Hyp^R-Gly)_<10>および(Hyp^S-Pro-Gly)_<15>を合成し、配列中の位置依存的または立体化学依存的なHypの影響に関する研究を行った。天然のコラーゲンでは、翻訳後修飾によりY位にのみ選択的にHyp^Rが導入される。我々のX線単結晶構造解析と熱力学測定を組み合わせた解析から、Y位にHyp^Rが存在した場合にのみ、隣接する鎖との間に立体障害を起こさず三重螺旋構造の安定性に望ましい水和が生じることが明らかになった。
|