Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2009: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2008: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Research Abstract |
本年度は鉄・アルミを固溶したペロブスカイト相およびポストペロブスカイト相の体積圧力関係を下部マントル全域にわたる条件で取得した。その他,hcp鉄,純粋なペロブスカイト相の体積圧力関係も同様に取得した。これまでに得られたデータを総合して計算を行い,高圧下における系の体積を価数不均化反応の有無で比較を行ったところ,価数不均化反応が進行した後の系の体積は価数不均化反応が進行しない系の体積を全下部マントル領域で下回ることが明らかとなった。地球下部マントルに相当する超高圧高温条件において、ギブスの自由エネルギーに最も強く影響を与えるのは物質の体積変化であるため,鉄が価数不均化に分解するという電荷的不利益(自由エネルギーの増加)よりも,高圧力下では系の体積減少(自由エネルギーの減少)の効果が強く影響していることを示している。すなわち下部マントルで進行する鉄の価数不均化反応の駆動力は主に「系の体積減少」と考えられ,下部マントルで酸化鉄が支配的であることに矛盾は無いと考えられる。また,鉄の価数不均化反応は100%進行した場合に最も系の体積が小さくなることが,計算上でしめすことができたが,一方で,価数不均化反応の進行の割合を生成相の組成から実測すると,組成や温度圧力が変化しても約70%程度にとどまっていることが徐々に見えてきた。すなわち,鉄の価数不均化反応の進行には何らかのブレーキもまた存在していることが伺える。
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