Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2010: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Research Abstract |
申請した研究は,地球温暖化が森林蒸発散量・二酸化炭素固定量に与える影響を,モデルを用いて,日本全国で予測するものである.そのため,研究課題を遂行するためには,日本全国の森林における水循環,炭素循環のデータを様々なスケール(ダム流域,小流域,林分)で収集することが必要不可欠である.このうち,今年度は,林分スケールのデータ収集を集中的に行った.詳細は,以下の通りである. 日本の主な森林タイプのうち,竹林の水循環のデータは,針葉樹林,広葉樹林と比較して極端に不足している.そこで,竹林において水循環の観測を行い,これらを針葉樹林と広葉樹林と比較した.その結果,蒸発散量は他の森林タイプとほぼ同程度なこと,表面流量は他の森林タイプと比較し小さい部類に入ることが明らかとなった. 一方で水循環は,森林タイプだけでなく,気候の影響も強く受ける.非積雪地域と比べ,積雪地域,寒冷地については,観測データが不足している.そこで,これらの地域の針葉樹林において,水循環の計測を行った.まず,積雪地域に位置する石川県内のスギ林において蒸散量の計測を行った.その結果,年蒸散量は,他の地域のスギ林と比較し大きいことがわかった.また,凍土が発達する北海道東部のアカエゾマツ林内において,地温,積雪深,土壌水分の計測を行うことで,寒冷地のデータを収集した. さらに,炭素循環に関わる研究として,日本全国でこれまで蓄積されてきた単木スケールの炭素蓄積量のデータを収集すると共に,自らも炭素蓄積量のデータを計測し,それらを用いて,日本全国で統一的に利用できるアロメトリー式を作成した.また,林分スケールの炭素蓄積量を収集し,アロメトリー式から算出された林分スケールの炭素蓄積量の精度の検証も行った.
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