高次元データに対する統計的推測法の理論と応用に関する研究
Project/Area Number |
08J07431
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Statistical science
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
加藤 賢悟 The University of Tokyo, 大学院・経済学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2008: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
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Keywords | 高次元データ / 正則化法 / Lasso / 分位点回帰 |
Research Abstract |
まず,凸ペナルティ付き最小2乗法に対して,自由度の不偏推定量を微分幾何的なアプローチを用いて導出した.導出された推定量を用いて,$C_p$規準やAICといったチューニングパラメータの選択規準を導出した.また,共変量の数が標本数よりも多いケースにおいて,Lassoの自由度の不偏推定最を明示的に導出した.この結果をまとめた論文はJoumal of Multivariate Analysis誌に受理され掲載が決まっている.次に,区分的に線形な損失関数と$\ell_1$ペナルティまたはブロック$\ell_{\infty}$ペナルティを持つ正則化問題の計算上の側面を考察した.現在投稿中の論文ではパラメトリック改訂単体法を紹介し,同方法がこのタイプの正則化問題に対して解のパスを計算する安定的かつ効率的な手法を与えることを示した.主要な貢献として,問題の特性を活かした具体的な計算上の工夫を提案した点があげられる.例えば$\ell_1$罰則付き分位点回帰に対しては,Li and Zhu(2008)が正則化パスを計算するアルゴリズムを提案しているが,彼らのアルゴリズムは正則化パスの一意性といった強い仮定に依存している.パラメトリック単体法はデータに対する仮定を必要としない点で彼らのアルゴリズムより有利であるといえる.また,提案した手法を用いて$\ell_1$罰則付き分位点回帰を損害保険のデータに適用した.データ解析の結果から,$\ell_1$罰則付き分位点回帰が保険請求額のリスク要因の特定化に役立つことがわかった.データ解析の結果と分位点回帰の理論的な性質を概観した論文をまとめた.この論文は日本統計学会誌(和文)に受理され掲載が決定している.最初の2つの成果は高次元データの解析に理論的・実際的に貢献するものであり,研究課題に沿うものである.また,研究計画において実データの解析を挙げていたが,それは最後に挙げた論文で達成されたと考える.
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)