蛍光性環化ペプチドを用いた新規プローブ作製法の開発
Project/Area Number |
08J07734
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Chemistry related to living body
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山岸 祐介 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2008 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2010: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 無細胞翻訳系 / 非天然アミノ酸 / 特殊ペプチド / N-メチルアミノ酸 / D-アミノ酸 / mRNAディスプレイ法 / E6AP / 子宮頸癌 / Fluorescent probes / Unnatural amino acids / Peptides / Oxidation / Protein modification / Cyclization |
Research Abstract |
博士課程3年目では、昨年度に蛍光発生型酸化的カップリング反応を誘起する非天然アミノ酸を用いた蛍光性環化ペプチドの翻訳合成を達成し、論文発表を終えたので、本研究課題と並行して行なっていた「N-メチルアミノ酸含有環化ペプチドライブラリーを用いた子宮頸癌治療薬の探索」の研究テーマを引き続き進めた。 子宮頸癌の原因の一つとして、ヒトパピローマウイルス由来のタンパク質E6およびヒト由来のユビキチンリガーゼE6APが相互作用することによって、p53の分解が亢進し、細胞が癌化する経路が知られている。したがって、このタンパク質間相互作用を阻害することで、p53が正常にアポトーシスを誘導し、子宮頸癌を治療できると考えられている。そこで、E6およびE6APを標的タンパク質として、子宮頸癌治療薬に結びつく薬剤性ペプチドの探索を行った。 昨年度の研究においては、改変した翻訳系とin vitroディスプレイ法を利用して、これまでに報告されていない新規の環状N-メチルペプチドライブラリーを構築し、その中から活性種の単離に成功した。そして、E6APのユビキチンリガーゼHECTドメインに選択的に結合するペプチドを選別し、そのペプチドがN-メチルアミノ酸およびD-アミノ酸、環状構造を含むことを同定していた。今年度は、単離された環状N-メチルペプチドは、E6AP HECTドメインに対して強固に結合する(解離定数=0.6nM)こと確認した。さらに、それらの活性種がin vitroアッセイでE6APの作用を阻害することがわかった。そして、E6APへの結合及びin vitroでのE6AP阻害活性はペプチド中の環化構造及びN-メチル基構造に依存することを明らかにした。この一連の研究により、本技術が創薬候補分子として期待されている環状N-メチルペプチドの探索技術として強力なツールであることが証明された。
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Report
(3 results)
Research Products
(16 results)