Project/Area Number |
08J07834
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Breeding science
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山本 英司 Nagoya University, 大学院・生命農学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2008 – 2009
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
|
Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
|
Keywords | イネ / 生殖的隔離 / BDM型不和合 / 自己免疫反応 / 弱勢表現型 / 生殖隔離 / 雑種崩壊 / 植物耐病性 |
Research Abstract |
本研究では、コシヒカリの遺伝的背景にハバタキの染色体断片を導入したNILを作成する過程で、分けつ数、草丈、着粒数などの減少をともなう雑種崩壊が見いだされたため、これについて遺伝学的な解析を行ってきた。その結果、今回の雑種崩壊は第2染色体長腕に座乗するhbd2遺伝子がハバタキ型ホモ、第11染色体に座乗するhbd3という遺伝子がコシヒカリ型ホモとなった場合に発生することが明らかとなった。このhbd2およびhbd3によって引き起こされる雑種崩壊について、その分子機構を明らかとすることを目的として研究を行っている。hbd2についてポジショナル・クローニングを行った結果、Casein Kinasel(CKl1)をコードしていることが明らかとなった。また、過剰発現体を用いた解析から、ハバタキ型のCKl1はアミノ酸置換を有しており、この変異型CKl1がコシヒカリ型hbd3の遺伝的背景で十分量存在すると弱勢表現型を引き起こす事が示された。また、hbd3については、高精度マッピングの結果から、NBS-LRRクラスタに座乗することが明らかとなった。NBS-LRRは植物において病原体の感染に対して免疫反応を引き起こす遺伝子として知られている。そこで、今回の雑種崩壊における弱勢個体について、免疫反応のマーカー遺伝子の発現解析を行った結果、この弱勢表現型は自己免疫反応によって引き起こされている事が示唆された。自己免疫反応による雑種の弱勢表現型はシロイヌナズナにおいて2例報告があるが、この結果は同じ機構がイネにも存在する事を示した。また、hbd2の解析結果と合わせて、この自己免疫反応は、NBS-LRRがhbd2型のCKl1を病原体が植物細胞に感染する際に混入させる異物と誤って認識したために引き起こされるのではないかという仮説を提唱した。
|
Report
(2 results)
Research Products
(1 results)