Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Research Abstract |
本年度に実施した研究の成果は主に以下の3つである. 1.動的なブラックリング解の構成: 従来の調和関数を用いてブラックホール解を構成する方法を応用し,リング状の源に対する調和関数を用いてS^1×S^2の位相構造を持つブラックリング解を構成することに成功した.これまでに知られているブラックリング解はすべて定常時空であるが,この方法で構成できる解は動的でありそのために時間発展とともにリングの半径が小さくなり最終的にはつぶれて1体のブラックホールになることを明らかにした. 2.合体するブラックホール解における地平面の構造: 数値計算によって,非自明な漸近構造のために2つのS^3の位相構造をもつブラックホールが合体し,レンズ空間の位相構造をもつブラックホールとなるようなプロセスを記述する解の事象の地平面を求め,その位相構造を調べた.特に,そのような場合には衝突が点ではなくS^1で起こることが明らかになった. 3.コンパクトな余剰次元をもつ高次元時空におけるフープ予想: コンパクトな余剰次元をもつ時空において2つ粒子の作る重力場を記述するアインシュタイン方程式の初期データを構成し,2つの粒子をどの程度近づければブラックホール地平面が形成されるかをみることで,ブラックホールの形成条件を議論した
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