自家和合性変異体を用いたアブラナ科自家不和合性分子シグナル機構の解明
Project/Area Number |
08J07989
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Breeding science
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
諏訪部 圭太 Tohoku University, 大学院・生命科学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2008 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2008: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 自家不和合性 / アブラナ科植物 / SSRマーカー / 突然変異体 / 分子ネットワーク / 細胞間認識反応 |
Research Abstract |
本研究は、B.rapa自家和合性突然変異体を用いた分子遺伝学的研究により、自家不和合性認識反応に続く分子ネットワーク因子を同定することを目的とする。 まず最初に、5系統突然変異体のS遺伝子を解析したところ、3系統(LVC28、K4、K2)はS遺伝子とは独立した突然変異体、残り2系統はS遺伝子座における突然変異体であることが明らかになった。本研究は認識反応に続く分子ネットワーク因子を同定することを目的とするため、以降はS遺伝子独立型の突然変異体3系統について解析を行った。 LVC28後代F_2集団を用いた遺伝学的解析により、この系統の有する変異遺伝子は劣性1因子であることが推測された。染色体に散在する約120個のSSRマーカーを用い表現型との相関を調べたところ、A1連鎖群のBRMS-096付近に大きな遺伝的作用力(LOD=7.5)が検出され、LVC28系統の有する自家和合性変異遺伝子はA1連鎖群BRMS-096近傍に存在すると推測された。K4後代F_2集団の解析では、複数の変異遺伝子の存在が示唆され、A3連鎖群のBRMS-303、BRMS-330、RA2E11との相関が見出された。本系統は複数の変異遺伝子が推測されるため、この系統の自家和合性変異遺伝子の1つはA3連鎖群BRMS-330近傍に存在し、さらに別の因子が他の領域に存在すると推測された。K4後代F_2集団の解析では、変異遺伝子は劣性1因子であると推測され、遺伝子型と表現型の相関から、変異遺伝子はS遺伝子座と挙動を共にする近傍領域に存在すると推測された。 以上より、B.rapa自家和合性突然変異体を用いた遺伝学的解析により、自家不和合性認識ネットワークに関与する因子が、A1、A3連鎖群とS遺伝子座近傍に存在することを明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
(12 results)