Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2010: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
|
Research Abstract |
平成22年度は,高安全暗号モジュール設計理論について研究を行い,交付申請書の項目に対応して以下の成果を得た。 1.安全性評価手法の高度化として,攻撃者が計測波形に対してプリプロセスを行うことを想定した評価法を示した.まず,時間領域での解析法として,重回帰分析に基づき,時間波形の移動平均などによる品質改善の限界を評価する手法を示した.また,周波数領域での解析法として,漏洩情報を含む狭帯域を同定する手法を示し,帯域制限による波形整形の影響の評価に応用できることを示した. 2.項目1の手法に基づき,ケーブルからの電磁界放射や,チップ近傍からの磁界計測など,計測手法に応じた攻撃の能力を定量的に評価・分類した.数十マイクロメートルの空間分解能を有する磁界プローブを、開封したチップの100マイクロメートル程度に配置した近傍からの計測では,回路内の信号線の寄与がばらつきを考慮した評価が必要であることを示した.一方,遠隔からの計測波形では,周辺機器から伝導する無相関ノイズは,項目1の信号処理技術による波形整形により,効率的に除去できることを示した. 3.脅威を定量的に評価するための手法として,漏洩信号のモデル化と,鍵が既知の条件で行うシミュレーション(既知鍵検査)に基づく安全性評価法を考案した.本手法により,暗号回路の信号線の寄与分の違いを考慮した信号雑音比(SNR)を波形のみを用いて評価できることを示した.また,本シミュレーション手法を応用することで,適合する漏洩モデルの推定が可能であることを示した.
|