凝縮媒質に対する「拡張された熱力学」の構築とその衝撃波現象と熱電現象への応用
Project/Area Number |
08J08281
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Applied physics, general
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
谷口 茂 名古屋工業大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2008 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2010: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 非平加熱力学 / 拡張された熱力学 / 非線型現象 / 凝縮媒質 / 衝撃波現象 / 流体力学的ゆらぎ / 非平衡熱力学 |
Research Abstract |
この研究は、従来の非平衡熱力学理論で採用されている「局所的熱平衡の仮定」の適用範囲を超えるような、時間的・空間的変化が急激な現象も解析できるように拡張された熱力学理論を確立するため、その適用範囲を液体・固体などの凝縮媒質まで広げようとするものである。平成22年度において、以下の研究を行った。 ・凝縮媒質中での非平衡現象に関する理論的研究: 1.典型的な強い非平衡現象である衝撃波現象の解析を行った。成果は以下の通り: (1)内部自由度を持つ剛体球系中の衝撃波を解析し、衝撃波が誘起する相転移現象や、単一衝撃波の安定性に関して、内部自由度が与える影響を定量的に明らかにした。(2)前年度に発見した新しい種類の圧縮衝撃波(compressive upper shock)をより詳細に解析した。(3)剛体球系に摂動として分子間引力相互作用を加えた系を用いて、気相から固相への相転移を伴う衝撃波を初めて定量的に解析した。以上の解析により、凝縮媒質中の衝撃波が持つ基本的な性質を系統的に理解できた。成果をまとめ、三本の論文を発表した。さらにもう一本の論文を現在まとめている。 2.「拡張された熱力学」の適用可能範囲を希薄気体以外にまで広げる試みに成功した。現在はこの結果を論文としてまとめており、もうすぐ投稿できる段階にある。 3.「拡張された熱力学」を基礎にした流体力学的ゆらぎ理論の一般的な構築法を示した。この研究の成果をまとめ、論文を投稿した。 ・数値的な解析:理論的研究で導いた非線型関係式を数値的に解き、衝撃波の振る舞いを解析した。加えて、基礎方程式の直接的な数値積分も行い、単一衝撃波の安定性に関する理論予測の妥当性を確認した。 ・関連研究者との交流:学会に積極的に参加して発表を行い、得られた結果を広く報告した。国際会議で1件、国内学会で3件の発表を行った。
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Report
(3 results)
Research Products
(28 results)