黄色ブドウ球菌由来Isd蛋白質によるヘム輸送機構の解明
Project/Area Number |
08J08832
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Chemistry related to living body
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
渡邊 正人 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2008 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2010: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 蛋白質 / 金属ポルフィリン / 黄色ブドウ球菌 / ITC / 結晶構造解析 / ヘム / Isd / 分析超遠心 |
Research Abstract |
Isd蛋白質がどのようにhemeを認識し、輸送しているかについて迫るため、今年度は各種ポルフィリンを用いて解析した。中心金属を様々な金属原子に置換した金属ポルフィリンを用いてIsdH-NEAT3(IsdH^<N3>)ドメインとの相互作用を分光学的にならびにゲル濾過を用いて評価したところ、2価の金属イオンを有する金属ポルフィリンに対しては結合せず、3価で安定な金属イオンならば結合可能であった。等温滴定型熱量測定(ITC)を用いた実験系でIsdH^<N3>と3価の金属ポルフィリン間の親和性を測定したところ、各金属間で親和性に差が存在することが認められた。さらにIsdA, IsdCのような、下流の鉄ポルフィリントランスポーターに対して同様に親和性を測定したところ、いずれの金属においても下流のものほど親和性が上昇していることが判明した。この親和性の違いをさらに考察すべく、IsdH^<N3>とマンガンポルフィリンの複合体の結晶構造解析を行ったところ、構造は鉄ポルフィリンの場合とほぼ一致しており、親和性の相違は、5配位に用いられているTyrの水酸基と金属との間の結合エネルギーに起因している可能性が強く示唆された。 IsdH^<N3>、IsdA、IsdCにおいて、結合が確認された金属ポルフィリンに関して、鉄ポルフィリン同様に、金属ポルフィリン輸送が生じるのかを測定したところ、マンガン、ガリウムポルフィリンも同様に下流へと輸送されることが明らかとなった。これは、金属ポルフィリンが抗菌剤として用いられうることを示唆している。
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Report
(3 results)
Research Products
(6 results)