モレキュラーグルーの開拓と生体分子の非共有結合的修飾
Project/Area Number |
08J08892
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Functional materials chemistry
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大黒 耕 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2008 – 2010
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
|
Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2010: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
|
Keywords | デンドリマー / グアニジン / タンパク質修飾 / 非共有結合的修飾 |
Research Abstract |
モレキュラーグルーの接着モチーフとして使用しているグアニジンは、細胞膜透過性を向上させる官能基としても広く知られている。細胞膜との親和性を増強したある種のモレキュラーグルーは、接着したタンパク質を高い効率で細胞内へと輸送する機能を有することを発見した。このモレキュラーグルーを媒介としたタンパク質デリバリーは、輸送するタンパク質の機能を損なうことなく、細胞に対しても無毒性である。このデリバリーシステムでは細胞膜を直接透過あるいはエンドサイトーシスを経て細胞内に到達するが、最終的に輸送されたタンパク質は細胞質内全体に分布することが共焦点顕微鏡観察で確認されており、タンパク質の細胞内デリバリーに必要不可欠な要素の一つである細胞質内移行が完全に達成されていることが明らかとなった(Okuro, K, et al. to be submitted)。このタンパク質を効率よく細胞内に輸送する性質を核酸へと応用することで、siRNAを細胞内の細胞内デリバリーにも成功した。タンパク質と比較して高いアニオン密度をもつ核酸との複合体は極めて強固であり、生体内環境で容易に酵素的加水分解を受けるsiRNAを保護できることが明らかとなった。また、細胞内の還元的環境に応答して分解する生分解性モレキュラーグルーを新たに開発し、siRNAの細胞質内放出を促すことで遺伝子の発現を抑制するRNAiを達成した(Nemoto, H., Okuro, K, et al. to be submitted)。これらの細胞内デリバリーは血清存在下においても機能することが明らかとなっており、in vivoへの応用が強く期待されるものである。
|
Report
(3 results)
Research Products
(16 results)