Project/Area Number |
08J09120
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biofunction/Bioprocess
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
高橋 正行 Tokyo University of Agriculture and Technology, 大学院・工学府, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 磁性バイオナノビーズ / 磁気細胞分離 / 抗体 / プロテインG / 末梢血 |
Research Abstract |
本年度は、末梢血中に希少な割合でしか含まれていない細胞を高効率に分離する為の磁性粒子及び磁気細胞分離システムの開発を推進した。磁性細菌がその体内で産生するナノサイズのフェリ磁性粒子である磁性バイオナノビーズ(Bacterial magnetic particles:BacMPs)を磁気標識用担体として応用した。遺伝子組換え技術を利用しBacMPs上に抗体結合性タンパク質であるprotein Gを発現させることで、BacMPs上への高密度な抗体の固定化を可能にした。そして、作製した抗体固定化protein G発現BacMPsを用いて、末梢血中に含まれる免疫細胞の磁気分離を検討した。末梢血に含まれる血球細胞の約97%は赤血球であり、細胞・再生医療等への応用のため分離が望まれる免疫細胞は血球細胞の0.1%に満たない割合でしか含まれていない。従って、末梢血からの直接的な免疫細胞の磁気分離には、高い磁気標識精度を有する磁性粒子と高効率な磁気分離システムが必要不可欠であり、既存のシステムでは非常に困難とされていた。末梢血に対し抗体固定化protein G発現BacMPsを直接的に反応させ標的細胞を磁気標識後、ガラス管と永久磁石を用いて磁気分離を行った結果、末梢血に希少な割合でしか含まれていなかった細胞(CD19^+,CD3^+)をいずれも95%を超える高純度で分離出来たことが確認された。末梢血から直接的に磁気細胞分離が可能なことで、迅速な細胞分離が行えると共に、簡便な工程となることで自動化システムとしても構築可能と考えられた。BacMPsを用いた本磁気細胞分離システムは、基礎研究から細胞・再生医療に渡る広い範囲で活用される基礎ツールとなることが期待され、その意義、重要性は高いと考えられた。
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