導波管貫通法による生体材料等の誘電特性評価とミリ波温感閾値に関する研究
Project/Area Number |
08J09155
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Communication/Network engineering
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
香西 将樹 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | ミリ波 / 温感 / レンズアンテナ / 電磁界 / 曝露計算 / 生体熱輸送方程式 |
Research Abstract |
本年度は、ミリ波曝露による温熱感知覚閾値に関するデータ蓄積と、ミリ波帯における生体組織の複素比誘電率測定を行った。 ミリ波曝露実験においては集束ミリ波ビームのデフォーカスによって曝露面積依存性について検討を行う。レンズアンテナの放射するビームの電力は狭い範囲に集中するが、曝露領域の外側を通過する電力も存在し、定義次第で曝露面積が変化し得る。そのため,レンズアンテナから放射される電界分布を測定し、平面波スペクトル展開によって空間中の電磁界分布を再構成して曝露面積を定義した。 レンズアンテナから放射されるミリ波を被験者の掌に照射した際に生じる温熱感知覚の閾値を測定した。実験は主として恒常法を用いて行った。温熱感知覚閾値は掌における最大入射電力密度、掌への照射電力、掌の最大温度上昇の観点から評価した。掌における最大入射電力密度を基準とする閾値は曝露面積の平方根にほぼ反比例するという結果が得られ、例えば曝露面積100mm2に対して176mW/cm2であった。また、掌への照射電力を基準とする閾値は面積とともに増大する、すなわち同一の照射電力であれば、広範囲に薄めて曝露するより局所に集中して曝露した方が近くしやすいという結果が得られた。 ミリ波曝露による生体影響を評価するための電磁界解析が多くなされているが、それには生体組織の複素比誘電率の値が必要である。そこで我々の研究室で用いられてきた導波管貫通法を用いて生体組織の複素比誘電率を測定した。特に直接ミリ波にさらされる重要な組織である皮膚については外挿値と複素比誘電率の実部に差が見られた。この差が電磁界解析に与える影響を吸収率で考えると0.6dBの安全率を設ければよいことがわかった。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)