Project/Area Number |
08J09185
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Sensitivity informatics/Soft computing
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
片平 健太郎 The University of Tokyo, 大学院・新領域創成科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 系列行動 / 統計モデル / 歌鳥 / 神経回路 / ベイズ法 |
Research Abstract |
複雑な系列行動のモデルとしてジュウシマツの歌行動の統計的解析を行った。ジュウシマツの歌系列には言語とも共有される特徴として高次履歴依存性を持っている。高次履歴依存性とは音要素が2つ以上前の履歴に依存して出現することを指す。高次履歴依存性を表現できる確率モデルをいくつか構築し、実際のジュウシマツの歌の音響データに適用した。ベイズ法の枠組みでモデル選択することで、この高次履歴依存性は1次の履歴依存性を持つ隠れマルコフモデルで最もよく説明できることをあきらかにした。1次のみの履歴依存性を持つ比較的単純なモデルでも隠れ状態を考えることで生物行動に見られる高次の履歴依存性が説明できることを示したことが本研究の新規な点である。さらに、隠れ状態を表象する神経回路が存在すれば同様に高次履歴依存性を持った系列が生成可能であることを数値シミュレーションで示した。この研究はヒトの言語や音楽演奏など、直接神経回路レベルでの研究が困難な系列行動の神経基盤を探る上で示唆を与えることが期待される。 また、神経活動データから系列に対応するパターンを抽出するための統計モデルを構築した。従来手法では無視されていたニューロン間の相関を表現できるモデルを構築し、変分ベイズ法と再帰計算を組み合わせた効率的なパラメータ推定手法を提案した。提案手法をジュウシマツの神経活動データに適用した結果、ある刺激を与えた状況下ではニューロン間の高次相関を持つモデルが選択されることがわかった。この結果はこれらのニューロンに共通した入力が入っていることを示唆する。この手法は系列行動を生成する非定常な神経活動の研究の有用なツールとなることが期待される。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)