月の進化履歴復元のための年代決定手法の開発と月面詳細地質年代マップの作成
Project/Area Number |
08J09211
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Solid earth and planetary physics
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Research Institution | Japan Aerospace Exploration Agency |
Principal Investigator |
諸田 智克 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 日本学術振興会特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2008 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2010: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2009: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2008: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 月 / クレータ / 地質年代 / クレータ年代学 / 溶岩流 / かぐや |
Research Abstract |
これまでに本研究の目的である月面詳細地質年代マップの作成に向けて、月周回衛星「かぐや」に搭載された月面撮像分光機器(LISM)で得られた画像データを用いて、月面年代決定手法の開発・改良を行い、更にそれを適用することで月面地質年代調査を進めてきた。また、その結果から月の進化履歴の復元を進めてきた。 以下に研究内容とその成果の詳細を示す。 月のマグマ噴出の歴史を知ることは、月の熱史を理解する上で重要な情報である。マグマ噴出の開始時期については、岩石サンプルの放射年代測定から43.5億年前にはすでに火成活動が始まっていたことが明らかになっているが、終了時期はよくわかっていなかった。そこで我々は、「かぐや」によって得られた高分解能画像データを用いて過去に若い溶岩が存在している領域と考えられてきた嵐の大洋・雨の海の領域において、クレータ年代学手法により溶岩流の年代決定を行った。その結果、月では15億年前までマグマ噴出が起こったことが明らかになり、30億年もの長期にわたって火成活動が続いていたことが分かった。また、若い溶岩流ほど高いチタン含有量を示していることから、嵐の大洋・雨の海領域のマントルでは、深くなるほどチタン量が増加するといった鉛直分布があると推測される。この結果は、月初期のマグマオーシャンから地殻-マントルの形成後にマントル内で重力不安定に起因する大規模なオーバーターンが起こったことを示唆している。
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Report
(3 results)
Research Products
(34 results)