Project/Area Number |
08J09968
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Nuclear fusion studies
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
近田 拓未 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2008 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2010: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 水素 / トリチウム / 透過 / 薄膜 / セラミックス / 核融合炉 / 原子力 |
Research Abstract |
本研究は、核融合炉ブランケットなどをはじめとした先進エネルギープラントで開発課題とされている金属の水素脆化および水素の透過損失をセラミックスの薄膜を設置することによって軽減する技術に関して研究を行っており、薄膜の微細構造と水素透過挙動より薄膜中の水素透過機構を解明することを目的としている。最終年度となる本年度は、より詳細な水素透過機構を解明するために、前年度までの研究で基礎的な透過挙動が得られている酸化エルビウムを薄膜材料として用い、固溶や拡散といった透過の素過程について検討した。続いて、普遍的な透過挙動の理解を進めるために薄膜中の水素透過機構のモデル化を行い、計算値と実験値の比較や他の手法への適用可能性を調べた。また、他の薄膜材料の検討として炭化ケイ素を用い、薄膜組織分析と透過試験より炭化ケイ素薄膜中の透過挙動を調べた。 透過の素過程の検討においては、基板片面に成膜した場合と両面に成膜した場合の透過試験結果を比較した。両者で拡散律速が確認されたが、両面成膜試料では基板に比べて最大1/100000に透過を低減することがわかり、固溶・拡散過程を繰り返すことによる透過防止性能の大幅な向上が示唆された。透過機構のモデル化においては、基板被覆率や薄膜結晶の平均粒径をパラメータとして計算を行うことで実験値との良い一致を示した。また、結晶構造の違いや不純物等の影響を考慮することにより、他の成膜手法においても適用可能性の向上が期待できることがわかった。炭化ケイ素薄膜においては、マグネトロンスパッタリング法による均一な薄膜の作製が可能であることが示され、基板との熱膨張率差によって生じるクラック等、酸化エルビウム薄膜で得られている挙動と類似性が見られた一方で、表面における吸着の効果といった相違点が存在した。
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Report
(3 results)
Research Products
(32 results)