Project/Area Number |
08J10060
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Inorganic chemistry
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鈴木 康介 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教
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Project Period (FY) |
2008 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2010: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 自己組織化 / 錯体 / 球状錯体 / パラジウム / ナノ粒子 / タンパク質 / 中空錯体 |
Research Abstract |
本研究では、自己組織化球状錯体の内部空間を利用した機能性空間の構築とタンパク質の内包化を行った。 (i)単分散コアシェルナノ粒子の精密合成 昨年度に報告したシリカナノ粒子の精密合成(Nature Chem. 2010, 2, 25)を応用して、中空球状錯体内でコアシェル型の無機ナノ粒子の精密合成を行った。まず、直径4.5nmの中空球状錯体に対してテトラメトキシシランを添加することにより、球状錯体内でシリカナノ粒子を合成した。その後、チタンやジルコニウムのアルコキシドを加えることで、シリカナノ粒子の表面を酸化チタンや酸化ジルコニウムでコーティングすることに成功した。質量分析および電子顕微鏡観察により、生成したコアシェル型ナノ粒子は非常に高い単分散性を有することを明らかにした。 (ii)球状錯体へのタンパク質の内包化 ナノ空間内でのタンパク質の機能制御を目指し、中空球状錯体の内部空間を用いて直径約3nmのタンパク質であるユビキチンを内包することを検討した。有機二座配位子23個と、ユビキチンを連結した配位子1個を、12等量のパラジウムイオンと錯形成反応を行うことにより、ユビキチンを1つ内包したM12L24型の球状錯体の自己集合させた。水-アセトニトリル混合溶媒中での錯形成反応を行ったところ、各種NMRスペクトルより球状錯体の生成を確認した。DOSY NMRより、球状錯体とユビキチンが同一の拡散係数で運動していることが観測されたことから、ユビキチンが直径6.3nmの球状錯体内に内包されたことが強く示唆された。一方、直径4.5nmの球状錯体を自己集合させた場合には、球状錯体内に十分な空間が存在せず、ユビキチンは内包されないことを確認した。今後は、タンパク質のサイズに合わせた錯体の空間設計を行うことにより、さまざまなタンパク質を内包化し、タンパク質の機能を制御できるようになると期待できる。
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Report
(3 results)
Research Products
(9 results)