光活性有機小分子の合理的開発に基づく4次元細胞ダイナミクスの解明
Project/Area Number |
08J10098
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Physical pharmacy
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小林 知法 The University of Tokyo, 大学院・薬学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | ケージド蛍光色素 / 光誘起電子移動 / BODIPY / 2,6-ジニトロベンジル基 / SNAPtag |
Research Abstract |
本年度は,ケージドBODIPYの開発を行った。BODIPYは従来のケージド蛍光色素に用いられる蛍光団と異なり,共役系の制御を可能とする官能基を有さないため,ケージドBODIPYの開発については報告がなされていない。私は今回,2,6-ジニトロベンジル基を光誘起電子移動における消光団及び光感受性部位として用い,それを芳香環をリンカーとして蛍光団に結合することでケージドBODIPYの開発に成功した。還元電位の異なる2-ニトロベンジル基を結合した誘導体,また蛍光団の酸化電位を変化させた誘導体を合成しその蛍光特性を精査したところ,消光団の還元電位もしくは蛍光団の酸化電位と蛍光量子収率の間に良好な相関が見られたことから,光誘起電子移動による蛍光の制御が示唆された。ケージドBODIPYを用いた生体分子の4次元ダイナミクス解明への応用の一例として,上皮成長因子受容体(EGFR)の時空間制御下での蛍光イメージングを試みた。ケージドBODIPYをEGFR選択的に結合させる手段として,SNAPtagテクノロジーを利用した。本手法は,AGT(0^6-benzylguanine-DNA alkyltransferase)と呼ばれるDNA修復酵素の変異体を標的タンパク質に融合させ,酵素反応を利用して種々の修飾benzylguanine誘導体からbenzyl部位を融合タンパク質に共有結合させる技術である。そこで,ケージドBODIPYにbenzylguanineを結合した化合物を合成し,キュベット中において光活性化機能を検討したところ,タンパク質との複合体形成下においても光活性化機能を有していることが確認された。次に,EGFR-AGT融合タンパク質を一過性に発現した培養細胞に適用し,光照射を行ったところ,照射部位でのみ蛍光を活性化することに成功した。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)