Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Research Abstract |
脊椎動物を通じて,kiss1に加え,kiss2遺伝子が存在し,いずれもメタスチン受容体に結合することが他の研究室の発表論文から明らかになった。そこで,申請者は,それぞれのメタスチンニューロン群への性ステロイドの入力を検討することにより,左kiss1,kiss2の機能の差異の研究に着手した。kiss2とkiss1の発現ダイナミックスを比較することにしたが,神経核レベルでの遺伝子発現量の比較が必須となった。そこで,申請者はDIG標識in situ hybridization法のアルカリホスファターゼによる発色が酵素反応によることを利用し,半定量的に発現を比較する方法を新たに開発した。その差を共著者と共同し明白に示し,結果を論文発表した。 また,in situ hybridizationとの二重染色などで極めて慎重に特異性を検討した抗体を用いた免疫組織化学による線維投射と,受容体の分布を併せ,論文投稿中である。 先行研究からメタスチンが制御すると研究当初考えられていた(その可能性は申請者により否定された)GnRH2ニューロンからの脊椎動物を通じて初めての電気記録を解析した論文を,共著者と論文発表した。 当初予定していた,メタスチンニューロンが介在ニューロンを介してGnRHニューロンに作用している可能性の検証に関しては,kiss2遺伝子の登場により,優先順位が前後し,はっきりとした結果は得られていないが,kiss1,kiss2ニューロンの解析により,脊椎動物メタスチンの進化的意義をより深く洞察することができ,結果としてより予定より多くの収穫があったと考えている。
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