分布型光ファイバセンサを用いた形状同定システムによる大型CFRP構造モニタリング
Project/Area Number |
08J10422
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Materials/Mechanics of materials
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西尾 真由子 The University of Tokyo, 大学院・新領域創成科学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 炭素繊維強化複合材料 / 光ファイバセンサ / ブリルアン散乱 / 逆解析 / モデルアップデート / パターン認識 / 振動解析 / 数理モデル変化 / 逆対称積層板 / 熱残留ひずみ |
Research Abstract |
本研究の目的は,高分解能分布型光ファイバひずみセンサを用いた構造物の形状同定アルゴリズムを構築し,近年航空宇宙機に適用が進み大型化するCFRP(炭素繊維強化プラスチック)構造のモニタリングシステムとして、その有用性を示すことである.前年度の主な成果(複雑形状構造への適用が可能な形状同定アルゴリズムの構築、構造物供用中の疲労や損傷による境界条件の変化にロバストな同定アルゴリズムへの発展)を受け本年度は、逆解析において特に重要となる妥当な数理モデルの構築手法、保障手法について、研究を行った.このため、この検証において世界をリードしている米国ロスアラモス国立研究所に2009年6月より出向き、研究活動に従事した.主な成果は次の二点である. 1、実構造・数理モデルから得られる振動データの特徴抽出によるモデル妥当性検証手法の考察 本検証では、実構造とその数理モデル(有限要素モデルなど)より得られた振動データに対して、確率変数や周波数応答スペクトル、時系列解析といった特徴抽出を行い、その結果を比較することで、実構造の挙動を的確に記述する数理モデルが得られているか診断する手法を検討した.ここでは、数理モデルを構築するパラメータ(材料定数や減衰係数、非線形性を記述するパラメータ)ごとに、妥当性検証に適する特徴が異なることが示された。 2、抽出された特徴の定量的な比較手法の検討 数理モデル構築において、複数の不確定パラメータが挙動に影響を与える場合、各々に感度を持つ複数の特徴を一度に用いて、モデル妥当性を検討しなくてはいけない。本検証では、マハラノビス距離を用いた評価手法を適用し、その有用性を示した.さらに、さまざまな確率的推定手法を用いて、実構造における各パラメータの確率分布を推定し、妥当性検証に用いる特徴が数理モデル自体の差異に的確な感度をもつか、検証を行った.ここでの結果は、前年度に行った有限要素モデルアップデートに発展させることが可能であり、逆解析アルゴリズム内における的確なモデル構築に有用といえる. 以上の成果と前年度の成果を合わせることで、CFRP構造を中心とした大型インフラ構造物の逆解析を用いた定量的なモニタリングシステムの構築を行うことができた.尚、今年度の研究成果は、これから適宜、投稿論文と国際会議参加という形で発表していく予定がある.
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)