サブミリ波広視野サーベイで探るサブミリ銀河の形成進化及びダークマター分布の解明
Project/Area Number |
08J10508
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Astronomy
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
廿日出 文洋 The University of Tokyo, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | ミリ波サブミリ波 / 宇宙の星形成史 / 大質量星形成銀河 |
Research Abstract |
ミリ波・サブミリ波で明るい銀河(サブミリ波銀河)は、ダストに厚く覆われ、多量の分子ガスを持ち、大規模な星形成活動(星形成率=数100-1000Msun/yr)を行う高赤方偏移(z~1-4)大質量銀河である。宇宙の星形成史、赤外線背景放射、銀河の形成・進化に大きな役割を果たしていると考えられている。近傍の大質量楕円銀河の祖先であると考えられているが、その形成・進化過程についてはほとんど分かっていない。既存のサブミリ波探査は領域が狭く、サンプル数が少ないことや、cosmic varianceの問題があった。申請者らは、南米チリ共和国のアタカマ砂漠に設置されたASTE望遠鏡を用い、サブミリ波広視野探査を行ってきた。過去2年間の観測で、2平方度を超える領域を、深さ~0.5mJyという感度で観測し、1000個を超えるサブミリ波銀河を新たに発見することに成功した。これは、広さ・深さ・検出銀河数ともに既存のサーベイを凌駕する結果である。これらの大規模サンプルを用い、サブミリ波銀河の統計的性質を調べるとともに、多波長データを用いた詳細な研究を行った。得られたサンプルから、既存のサブミリ波サーベイにおいて最も深くかつ信頼性のあるナンバーカウントを作成することに成功した。二体相関関数の解析では強いクラスタリングの兆候が得られ、~10^{13-14}太陽質量という大質量のダークハローに付随するという結果を得た。これは、近傍宇宙の大質量楕円銀河や銀河団スケールのダークハロー質量に相当する。サブミリ波銀河が、銀河団中心に付随するような大質量楕円銀河の祖先であることを示唆する。銀河の形成・進化の解明や、宇宙の構造形成を探る上で重要な結果が得られた。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)