Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Research Abstract |
本年度に行った研究内容は大きく分けて,(1)位相ロックOH-PLIF(平面レーザ誘起蛍光法)を用いたレーザ計測によりマイクロ燃焼器における振動火炎の発生機理を調べたこと,と(2)エバネッセント光を用いた壁面近傍Acetone-LIF及びOH-LIFの計測を試したことである。 位相ロックOH-PLIF及び2色法温度計測により振動火炎の発生機理を調べた。昨年度は火炎の伝播速度を高速高感度ICCDカメラでの撮影により計測を行った。火炎が上流への伝播に伴い,伝播速度が順々に減っていくと明らかにした。今年度は,位相ロックOH-PLIFによる振動火炎の時間的3次元火炎構造の変化を再現することおよび,OH-PLIF2色法による火炎面温度の非定常計測を行った。これらの結果から振動火炎は上下壁への熱損失による曲率増大は局部的消炎の原因となる,そして,熱損失による火炎温度の低下は全体的消炎の原因となると解明できた。本研究で行ったOH-PLIF及び2色法温度計測はマイクロ燃焼に対して初であり,本計測で得られたマイクロ流路内おける気相燃焼のOH-PLIF強度およびOH相対濃度のデータは大変貴重である。本研究で使ったOH-PLIFと2色温度計測法は今後マイクロ燃焼研究の基本的手法として大きな展開と期待できる。そして,本研究で開発された振動火炎に対する位相ロック計測法はほかの周期的現象の非定常計測にも参考になる。 燃焼に対する壁面の化学的効果をサブミクロン寸法のレーザ計測により調べることを最終目的とし,検証実験としてエバネッセント光を用いた壁面近傍Acetone-LIF及びOH-LIFの計測を試している。本研究はUVレーザ光をプリズムに入射し,プリズム表面での全反射による生み出すエバネッセント光を用い,Acetone蒸気および放電で作られたOHラジカルを励起して蛍光をICCDカメラで観察した。入射角度やプリズム表面粗さなどの効果を調べた。これらのデータは今後エバネッセント光を用いた燃焼場の計測について大変有意義であると考えている。
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