場の違いによる胃プロトンポンプの機能変化メカニズムの解明
Project/Area Number |
08J10617
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
藤井 拓人 University of Toyama, 大学院・医学薬学研究部(薬学), 助教
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 胃酸分泌細胞 / 胃プロトンポンプ / K^+-Cl^-共輸送体 / 分泌膜 / 脂質ラフト / コレステロール / マイクロドメイン / 胃酸分泌 / 細管小胞膜 / KCC4 / 胃腺 / DIOA |
Research Abstract |
胃酸分泌細胞分泌膜における胃プロトンポンプ(H^+,K^+-ATPase)とK^+-Cl共輸送体(KCC4)との機能連関における脂質環境、特に脂質ラフト(コレステロールを豊富に含む膜マイクロドメイン)の役割について研究を行った。ブタ胃粘膜から密度勾配遠心により分泌膜を豊富に含むべシクル(stimulation-associated vesicles;SAV)を単離した。脂質ラフトは、界面活性剤(1%CHAPS)で処理した膜標品を不連続密度勾配遠心により分離し、CHAPS不溶性画分として単離した。SАVにおいてH^+,K^+-ATPaseは脂質ラフト画分と非ラフト画分に存在する一方で、KCC4は脂質ラフト画分にのみ存在していた。SAVのH^+,K^+-ATPase酵素活性およびプロトン分泌能は、methyl-β-cyclodextrin(MβCD)により脂質ラフトを破壊することで顕著に減少し、MβCD処理後の水溶性コレステロール添加による脂質ラフトの再構築で回復した。また、MβCD処理により、脂質ラフト画分に存在したH^+,K^+-ATPaseは非ラフト画分に分布したが、KCC4は非ラフト画分に移行しなかった。H^+,K^+-ATPaseとKCC4の共発現させたHEK293細胞においても、H^+,K^+-ATPaseは、脂質ラフトと非ラフトの両方に分布したが、KCC4は脂質ラフトに高分布していた。以上より、胃酸分泌細胞分泌膜において、H^+,K^+-ATPaseとKCC4は異なる脂質ラフトに存在するにも関らず互いに機能連関しており、KCC4がラフトに存在するH^+,K^+-ATPaseを正に調節していることがわかった。
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Report
(2 results)
Research Products
(33 results)