SETD2 の大腸癌発生における遺伝子発現制御機構の解析
Project/Area Number |
08J10956
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Molecular biology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
谷上 賢瑞 The University of Tokyo, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 転写プログラム / SETD2 / 大腸癌 / 転写制御モチーフ / 遺伝子発現制御 / 転写因子 |
Research Abstract |
我々は、大腸癌発生時における転写プログラムの異常を解明することに焦点を当て、まず様々なデータベース及び、マイクロアレイデータを統合したin silicoスクリーニングを行い、大腸癌発生に関与する新規転写制御モチーフAを推定し、さらに酵母ワンハイブリッド法により、同モチーフに結合するSETD2を同定した。SETD2は、現在までヒストンH3 Lys36メチルトランスフェラーゼ活性を持つこと、及びRNAポリメラーゼIIと相互作用して転写開始に関与することが確認されている.そこで本研究では、大腸癌発生における遺伝子発現制御機構の破綻へのSETD2の関与を明らかにすることを目的とした。我々は、SETD2を強制発現させることによって、in silicoスクリーニングによって得られたターゲット遺伝子候補Bの発現が上昇すること、及びSETD2の発現を抑制することによって、遺伝子Bの発現が抑制されることを明らかにした。また、SETD2がモチーフAを介して遺伝子Bの発現を制御していることをルシフェラーゼアッセイを用いて確認した。さらに、SETD2がモチーフAに直接結合していることを明らかにするため、ゲルシフトアッセイを行ったところ、SETD2はin vitroでモチーフAに直接結合することが明らかとなった。 本研究では、自身が開発した新規転写因子スクリーニングアルゴリズムを用いて様々な既存データを統合することにより、転写制御因子の一つであるSETD2を同定した。さらにin vitro、in vivoの実験を行うことによって、SETD2がターゲット遺伝子を直接制御していることが示され、本研究で開発した新規転写因子スクリーニングアルゴリズムの有効性が示された。今後は、SETD2の癌発生機構への関与を中心に研究を進める。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)