建築とのインタラクションを考慮した数理計画手法による空調システムの運転最適化
Project/Area Number |
08J10994
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Architectural environment/equipment
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
宮田 征門 Kyushu University, 大学院・人間環境学研究院, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2008 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2008: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 空調システム / コミッショニング / 最適化 / 省エネルギー / シミュレーション |
Research Abstract |
空調システムの省エネルギーを達成する手法の一つとして,シミュレーションによる運転最適化が注目を集めている.しかし,既往研究の多くは空調一次側システムのみを対象とした最適化であり,建物側とのインタラクションが生じる空調二次側システムまで含めた最適化ではない.一次側と二次側は独立しておらず互いに影響を与えるため,真に最適化をするためには,建物側と二次側を含めたシステム全体で解く必要がある.そこで,建物とのインタラクションを考慮した運転最適化手法に関する研究の初期検討として,システムシミュレーションを用いて,一次側のみを対象とした最適化と二次側まで含めた最適化で,最適解やエネルギー消費量,室内温熱環境にどの程度の違いが生じるかを明らかにした. まず,検討に用いるシステムシミュレーションを開発した.対象建物は日本建築学会オフィス用標準問題の建物モデルを基に作成した中規模オフィスビルであり,建築設備設計基準(平成18年度版)を基に機器選定を行った.室熱収支モデル,空調機器モデル,制御ロジックモデルをそれぞれ開発し,これらを組み合わせてシステムシミュレーションを開発した.シミュレーションの開発には行列演算用ソフトMATLAB/Simulinkを用いた. 開発したシステムシミュレーションを用いて最適化に関するケーススタディを行い,「空調一次側システムのみを対象とした最適化」と「二次側システムまで含めた最適化」にどの程度の差があるのかを比較検討した.検討の結果,空調一次側システムのみを対象とした最適化では熱源送水温度が高くなるため室内湿度に悪影響を与える可能性があることが判った.また,二次側まで含めて最適化することにより,熱源が固定速ターボ冷凍機のシステムでは約3%,可変速ターボ冷凍機のシステムでは約13%のエネルギー消費量を更に削減可能であることを明らかにした.
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)