Project/Area Number |
08J11088
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Inorganic materials/Physical properties
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
中川 翼 独立行政法人物質・材料研究機構, 光材料センター, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2008 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2010: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2009: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2008: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 粒界 / LEAP / TOF-SIMS / アルミナ / <26>^Al / 自己拡散 / ^<26>Al / 拡散 / 酸化亜鉛 / チタン酸バリウム / 二次イオン質量分析 / イオン注入 / 双結晶 |
Research Abstract |
本研究では、セラミックス中の拡散をキーワードとして、材料中の主成分元素の拡散である自己拡散、材料に機能を賦活させる添加元素の拡散に関して研究を進めている。当該年度は、主に米国ケースウエスタンリザーブ大学にて<18>^O、<26>^Alを用いたアルミナ中の自己拡散の包括的な研究を行った。 申請者は昨年度中に、量やフォーム(総量0.13mg,<26>^AlCl_3の塩酸水溶液)の限られている<26>^Alソースを用いて効果的、安全に行うために実験プロトコルの作成や実験設備を立ち上げ、その結果、拡散測定を行うのに十分な濃度の<26>Alを試料表面中に塗布すること、酸素との分離が難しい塩素を効果的に除去することに成功した。本年度は、この手法を用いて、アルミナセラミックスにおいてほとんど研究されてこなかったカチオンの自己拡散挙動を、アニオンの自己拡散挙動とともに正確に測定した。その結果、アルミナ中のアルミニウムの自己拡散係数は酸素のそれと比べて非常に大きいことが明らかとなった。また、アルミニウムおよび酸素の拡散係数はMg(2価)やTi(4価)を添加した試料でもほとんど変化せず、価数の異なる不純物に対する内因性欠陥濃度の緩衝作用は、理論計算において指摘されているよりも強いことが明らかとなった。本研究の成果は論文を作成中である。 また、<18>^O拡散に関してはTOF-SIMSを用いた粒界拡散の3次元イメージングを用いて、各単一の粒界におけるSEM、EDS、OIMで得られた粒界の構造的な特徴と拡散挙動の関連性を明らかにすることに成功した。さらに、LEAP(局所電界型アトムプローブ)による原子分解能での<18>^Oの分布測定にも成功した。
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