Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2009: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2008: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Research Abstract |
本研究の目的は,「鑑賞」のみならず,「創造」というかたちでも芸術文化と関わっていけるような大人を育むための美術展示,及び教育プログラムの開発を行うことであった。より具体的には,「創作プロセスに触れること」をコンセプトに据えた美術展やワークショップを開発・実施し,さらにそれが望ましい教育効果をあげたかを精緻に検討することを計画していた。例えば文化芸術振興基本法の中で,「独創性のある新たな文化芸術の創造を促進することは,我々に課された緊要な課題」と謳われていることからも分かるように,芸術活動について深く理解し,かつ創造的な活動に参加する主体を増加させることは,我が国を経済的,精神的に豊かにする上で意義あるものと考えられよう。 本年度に行った最も中心的な活動は,前年度に東京大学駒場博物館で実施した美術展示「behind the seenアート創作の舞台裏」展や,同じく前年度に実施したワークショップについて,それぞれの教育的効果を分析し,その知見を学術雑誌に執筆・投稿することであった。どちらも,質問紙や観察記録,インタビューデータ等を基に,「実践を通じてどのような変化を経験したか」という効果の観点と,「実践の中で参加者はどのような活動をしていたか」という学習プロセスの観点とを合わせて検討した。 研究の成果は,日本認知科学会,日本教育心理科学会,美術科教育学会の年次大会で発表を行い,また『教育心理学研究』及び『美術教育学』という2誌への採択が決まった。ただし,他にも未発表のデータは残されているため,現在も継続して分析を行っている。
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