酸化物-鋼ヘテロ界面制御とそれによる酸化物複合型超微細鋼組織の創製
Project/Area Number |
08J11204
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Structural/Functional materials
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鈴木 崇久 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 鉄鋼材料 / 組織微細化 / 酸化物 / アシキュラーフェライト / 結晶方位関係 |
Research Abstract |
鉄鋼材料中の介在物粒子はフェライト変態時の核生成サイトとして働くため、酸化物粒子分散による鉄鋼組織の制御・微細化が検討されてきた。本研究では酸化物分散による組織微細化の極限を調査するために、粉末冶金法を用いて従来研究よりも一桁多い1.0vol.%までの酸化物粒子、特にフェライト生成能が報告されているTi_2O_3粒子を鋼中に分散させ、分散条件と組織形成の関係を調査した。その結果、分散量が少ない場合にはTi_2O_3粒子の増加に伴い組織微細化が進展するが、1.0vol.%に達する前に微細化効果が飽和してしまうことが判明した。また飽和時の組織サイズの考察から変態膨張によるひずみエネルギーと変態駆動力の関係が組織サイズに影響していることが示された。以上より、酸化物粒子分散による組織微細化は有限であること、そのときの分散量、また組織サイズの支配因子について、今後の組織微細化の指針となる知見が得られた。 また、このように高密度に酸化物粒子を分散させた組織において、従来研究では報告されていなかった新しいフェライト-オーステナイト間の結晶方位関係を確認した。この結晶方位関係は稠密面平行関係を有しているが稠密・低指数方向の平行関係を持たない。また、代表的なKurdjumov-Sachsの関係のフェライトとは形態や生成温度が異なるため、生成機構も異なっていると考えられる。また、オーステナイトへのひずみの導入により新しい結晶方位関係は著しく促進される。以上の実験事実に即して、新しい結晶方位関係の選択機構として、介在物周囲に形成される転位構造の影響による二つの{111}_<fcc>面間へのbcc生成機構を提案した。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)