超高速マルチニューロン画像法を用いて神経演算システムに迫る
Project/Area Number |
08J11333
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高橋 直矢 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2008 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2010: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 海馬 / ニューロン / 同期活動 / シナプス結合 / イメージング / 同期 |
Research Abstract |
海馬CA3野において観察される同期発火活動について、その発生メカニズムの究明を行った。本研究ではシナプス結合パターンを同定することにより、同期発火を生み出す回路基盤を明らかにした。本成果は論文として纏められ、Proc Natl Acad Sci USA誌に掲載された。 次いで、これらの同期発火がポストシナプス細胞のシナプス入力としてどのように反映されているのかを検討した。通常用いられるパッチクランプ記録法では、シナプス活動の時系列パターンしか観察することはできない。ここでは樹状突起上における入力の空間パターンについても追及するため、カルシウムイメージング法を用いてシナプス活動を可視化しその時空間パターンを観察することに成功した。結果として、同期入力は樹状突起上の局所にクラスター化して生じることを見出した。このクラスター入力は興奮性ニューロンにおいて見られ、一部の抑制性ニューロン種においては観察されなかったことからニューロン種特異的な入力の空間特性であることが示唆される。またNMDA受容体の阻害薬を慢性処置した際にクラスター入力が消失したことから、本特性はシナプス可塑性に基づくシナプス回路形成によって支持されていると考えられる。本成果はシナプス活動の空間パターンを解明した初めての報告であり、ニューロンの情報演算機構を理解する上で重要な布石になると期待される。
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Report
(3 results)
Research Products
(18 results)