GPCR型受容体の二量化制御による好中球の高度活性化機構の解明
Project/Area Number |
08J11369
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Chemistry related to living body
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
杉山 大輔 Saga University, 工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2008 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 好中球 / アンタゴニスト / GPCR / 二量化ペプチド / 二量体ペプチド / 膜貫通ペプチド |
Research Abstract |
生体膜には細胞の機能や細胞内の環境を調節するタンパク質が存在し、これらは細胞膜上で多量体を形成することで機能を調節していると考えられている。この中で多くの薬剤が標的としているGタンパク質共役型受容体(GPCR)は最も多数存在するタンパク質であり、GPCR型受容体が発現する多様な生物活性に、受容体の二量体形成が関与する事が考えられている。しかし、二量化受容体の細胞膜上での詳細な存在状態などは分かっていない。一般に受容体は生物活性を引き起こすアゴニストとの結合の後、細胞内へ内包・分解されるため、ペプチド受容体複合体の構造の解析は困難である。一方、生物活性の情報を伝達しないアンタゴニストでは、受容体はアンタゴニストと結合後、細胞表面に残るため、その構造解析やリガンドとの作用様式を研究する有用なツールになると考えられる。そこで白血球の主成分である好中球上に発現するGPCR型受容体に対し、アンタゴニストの二量体を合成し、生物応答を評価した。生物応答の評価には安定かつ入手が容易なヒト白血病細胞を好中球様に分化させたものを用いた。その結果、二量化アンタゴニストを作用させただけでは分化HL-60細胞の生物応答は観測されなかった。しかしながらその後、分化HL-60細胞に刺激剤を作用させると、何も作用させていない時と比較して生物応答の減少が確認された。その阻害作用はペプチド間の架橋鎖長に依存しており、最適な架橋鎖長のものでは相当する単量体と比較して約4倍程度高い阻害活性を示した。今回、二量化アンタゴニストの最大活性を示す最適架橋鎖長が明らかになった事から、二量化アンタゴニスト中に光架橋剤などを導入し、細胞膜上の二量化受容体の存在状態について評価することが可能になった。
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Report
(2 results)
Research Products
(45 results)